コラム

機密書類の処分はどうする?溶解処理やおすすめの機密文書廃棄業者も紹介

2023.02.01

そもそも機密書類(機密文書)とは

そもそも機密書類(機密文書)とは

機密文書とは、その企業に関する重要な情報が記載された文書のことを指します。機密文書には、企業の業績や今後の事業展開・戦略に関する書類などがあり、企業にとって資産価値の高いものがほとんどです。

一般的には人事や財務情報、開発中の商品に関する情報、取引先・顧客の個人情報、仕入れ価格やクレームの内容などが挙げられます。これらの情報は取り扱いに細心の注意を払わなければいけません。

機密書類(機密文書)の種類

機密書類(機密文書)の種類

機密文書は、外部に漏洩した場合にどの程度のダメージがあるかによって、社外秘文書、秘文書、極秘文書の3つの種類に分けられています。

社外秘文書

社外秘文書は社内の人間で共有できますが、社外には開示できない文書です。社外に漏れた場合、企業が不利益を被る可能性がある情報が対象です。企画書や統計資料、調査結果、顧客情報などが社外秘文書にあたります。

3つの機密文書の中で取り扱いの重要度はもっとも低いですが、社内の人間なら自由に閲覧、コピーができるため、意外なところから漏洩してしまいやすい情報でもあります。

秘文書

秘文書は、部長以上または役員、プロジェクトの担当者のみなど一部の社員が閲覧できる文書です。人事や経理のデータや個人情報、契約書などは秘文書になります。

極秘文書

社内で取り扱う文書の中でもっとも重要度が高いのが極秘文書です。未公開の新商品のデータ、未発表の研究結果、重要プロジェクトの詳細などがあり、経営トップと役員など限られた社内の人間しか閲覧できません。また、コピーを禁止されている文書もあります。

極秘文書が漏洩した場合、重大かつ深刻な損害が出る可能性があるため、厳重な管理が必要とされます。

機密書類を適切に廃棄すべき理由

機密書類を適切に廃棄すべき理由

機密情報の取り扱いについては、法律で定められています。機密文書は重要な情報が記載されているため、適切に廃棄しなければいけません。例えば、マイナンバーカードや個人情報に関しては、マイナンバー法や個人情報保護法によって復元できない手段で削除または破棄することと決められています。

機密文書を適切に廃棄しなかった場合、企業はさまざまなリスクを負うことになります。外部に重大な情報が漏洩すれば、自社の戦略や商品・サービスのノウハウが流出し、業界内や同業他社に対する競争力が下がってしまう恐れがあります。

また顧客の個人情報が流出した場合、その情報を悪用した被害が発生する可能性が高まるため、どこまで情報が漏れたのかを迅速かつ正確に調査しなければいけません。調査のための費用がかかるうえ、個人情報流出が原因で顧客に被害が及んだ場合は、損害賠償を請求されることもあります。

さらに、情報が流出したことで企業に対する社会的な印象が悪くなり、信用度や株価が下がる、優秀な人材が他社へ移ってしまうなどのリスクもあるでしょう。

機密書類の処分方法

機密書類の処分方法

機密書類を処分する主な3つの方法について詳しく紹介します。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の機密文書の廃棄法に適したものを選んでください。

シュレッダー廃棄

シュレッダーを使った廃棄方法は、多くの企業で取り入れられている一般的なやり方です。シュレッダー機で、廃棄したい文書を断裁します。また、業者に依頼してシュレッダーで処理してもらう方法もあります。

メリット

シュレッダー廃棄のメリットは、シュレッダー機を導入してしまえばいつでも好きなときに廃棄ができる点です。まとめて廃棄する必要がないので、機密文書を保管しておく間に紛失するリスクがありません。目の前で断裁するところを見られるのも、安心材料になるでしょう。

シュレッダー機を購入するコストだけで済むので、費用が安く抑えられる点もメリットのひとつです。業者に依頼して処理する場合は、シュレッダーにかかる人件費や時間を削減できます。

デメリット

シュレッダー廃棄のデメリットは、廃棄する書類の量が多いと時間がかかる点です。シュレッダー廃棄作業のための人材も確保する必要があり、通常の業務に支障が出ることもあります。またシュレッダー機は、ホチキスの針や閉じ紐、クリップなどは一緒に断裁できないため、それらをあらかじめ外す手間がかかります。

業者にシュレッダーを依頼する場合は、委託料がかかるだけではなく、搬入する際や業者が作業する際に情報流出のリスクがあります。

溶解処理

溶解処理は、廃棄文書を溶解釜の中で水と混ぜながら刃で細かく砕いて液状にして処理する方法です。製紙メーカーが紙のリサイクル法を開発する過程で生まれた技術を応用しています。

メリット

溶解処理は、機密文書の廃棄方法の中でもセキュリティ面で信頼できるやり方として近年普及が進んでいます。機密情報を保持したまま安全に文書を廃棄できます。また溶解処理による機密文書廃棄なら、CO2の排出が少なくて済みます。溶解した後はまた紙にリサイクルされるので、環境に優しくエコな方法です。

最新の溶解処理法では、バインダーや閉じ紐、ステープラーの針を外さずに処理ができるので、シュレッダー前の作業が不要な点もメリットと言えるでしょう。

デメリット

溶解処理業者によって回収や運搬方法が異なるので、信頼できる業者を選ぶ必要があります。専用の箱や専用輸送車を使い万全なセキュリティ対策をしている業者であれば、安全性を確保できますが、その分料金は高くなると考えた方がいいでしょう。

焼却処分

焼却処分は、オフィスのIT化が進む以前から行われてきた手法です。廃棄する機密文書を箱に詰めて、そのまま箱ごと焼却して処分する方法です。

メリット

機密文書を完全に燃やしてしまうため、完全に機密情報を抹消できます。また大量の書類も一度に処理できる点もメリットといえるでしょう。紙だけではなく、ステープラーや閉じ紐、バインダーごと処分できます。

デメリット

機密文書を燃やすので、リサイクルは行えません。また焼却するとCO2が発生するため、環境に悪影響が出る点もデメリットです。さらに、産業廃棄物処理業者など。焼却処分を請け負う専門ではない業者に依頼すると情報漏洩のリスクが高まります。

おすすめの機密書類廃棄業者10選

おすすめの機密書類廃棄業者10選

機密書類廃棄を請け負うおすすめの業者を紹介します。それぞれ廃棄方法やセキュリティ対策が異なります。また料金は、1箱単位で設定している業者と重さで計算する業者などさまざまあります。

廃棄する書類の内容や量、コストを考えて適した業者を選ぶ参考にしてください。

【ヤマト運輸】機密文書リサイクルサービス

ヤマト運輸の機密文書リサイクルサービスは、溶解処理法を用いて機密文書を廃棄します。申込書やWebから申し込みすると、ヤマト運輸からECOBoxが届くのでその中に廃棄したい機密文書を入れていくだけなので簡単です。

ECOBoxが一杯になったら、ヤマト運輸が引き取りに来て未開封のまま溶解処理してくれます。溶解処理が済んだ証明書を発行してくれるため、完全に処理できた確認ができるのも安心です。

料金は、A4用紙が約2,500枚入るECOBoxSが1,650円(税込)、A4用紙約5,000枚が入るECOBoxMが2,079円(税込)、A4用紙約7,500枚入るECOBoxLは3,080円(税込)です。

サービスページURL:https://business.kuronekoyamato.co.jp/promotion/kimitsu_telework/

【佐川急便】機密文書リサイクル便

佐川急便の機密文書リサイクル便も、ヤマト運輸と同様に溶解処理で機密文書を廃棄するシステムです。最初に機密文書専用箱を購入し、廃棄する書類を入れていきます。ホチキスやクリップがついた書類もそのまま入れられます。

箱が一杯になったら封印シールを貼って、ドライバーに引き取ってもらいます。そのまま工場に運び、未開封のまま箱ごと溶解処理してくれます。佐川急便の無料の会員サービス、スマートクラブに登録すれば、溶解処理証明書の発行が可能です。

料金は、A4に対応したタテ250×ヨコ340×高さ280mmの箱が1枚360円(税込)、A3対応のタテ340×ヨコ450×高さ280mmの箱は1枚424円(税込)、そのほかに運賃、溶解処理手数料、溶解証明書発行手数料として、A4対応は1,309円(税込)、A3対応は1,562円(税込)かかります。

サービスページURL:https://www.sagawa-exp.co.jp/service/kimitu/

【西濃運輸】機密書類回収BOX

西濃運輸も溶解処理で機密文書廃棄を請け負っています。機密書類回収BOXは、運賃や溶解処理料金も含めて1ケース1,540円(税込)とリーズナブルです。セキュリティを高めるGPS端末付きの場合は、1ケース1,980円(税込)です。

ファイル、クリップなどを分ける必要はなく、機密書類回収BOXは封印シールを貼ったまま輸送し、溶解処理が済んだら溶解証明書を発行してくれます。

サービスページURL:http://www.seino.co.jp/seino/service/domestic/confidential-document-collection/

【日本通運】機密書類リサイクルサービス(エコリサイクル便)

日本通運の機密書類リサイクルサービスも、ファイルやホチキスが付いたままの書類を専用ダンボールに入れて、未開封のまま溶解処理します。段ボールを複数注文すると割引になるお得な料金プランです。

A4用紙が横に2枚並べて入る大きさのエコリサイクル便は、20kgまでで1個なら2,057円(税込)、2~10個までは1個当たり1,815円(税込)、11~20個は1,573円(税込)、21~30個で1,331円(税込)となっています。

また少量の書類を廃棄したい場合に適したエコリサイクル便@ミニもあります。こちらは重量制限なしでA4ファイルが楽に入る大きさの箱が、1個なら1,122円(税込)、2~10個は1個当たり1,078円(税込)、11~20個なら1,034円(税込)、21~30個なら990円(税込)で利用できます。
料金はすべて運賃・溶解処理料・溶解証明書発行手数料を含みます。

サービスページURL:https://www.nittsu.co.jp/sora/security/service/ecorecycle/

【大塚商会】メルティBOX 2

大塚商会のメルティBOX 2も、溶解処理による機密文書回収サービスです。多くの実績があり、メルティBOX 2を利用する企業は20,000社を超えています。回収には法人専用の配送車を使用しており、複数の拠点での回収にも対応してくれるなど、さまざまな企業向けの便利なサービスがあります。もちろん機密抹消の証明書も発行してくれます。

料金は、登録料や基本料は必要なく1箱1,980円(税込)。1箱単位から依頼できます。段ボールは、タテ・ヨコ・高さの合計が115cm以下、最大辺が50cm以下であれば、自分で用意できる点も便利です。
申込時に送付されるバーコードシールを貼れば、回収してくれます。

サービスページURL:https://webdirect.tanomail.com/meltybox/lp/001/

【日本シュレッダーサービス】抹消仕事人

日本シュレッダーサービスの抹消仕事人は、外部委託はせず1社の正社員のみで機密文書をシュレッダー廃棄してくれる業者です。創業80年の実績があり、ISO/IEC27001認証を取得していているためセキュリティ対策も万全です。

料金は1箱1,980円(税込)、廃棄用の段ボールは無料で提供してくれるためコスパも優れています。シュレッダー処理が終わると、証明写真が付いた機密情報抹消証明書を発行してくれます。

サービスページURL:http://www.masshou.com/

【東武デリバリー】機密文書溶解処理サービス

東武デリバリーの機密文書溶解処理サービスは、プライバシーマークや情報セキュリティマネジメント資格を取得しています。鍵付きのボックスで機密文書を保管し、回収するときは東武デリバリーの乗務員がクライアント立ち会いのもと封印します。未開封のまま溶解処理し、溶解処理証明書を発行してくれます。

料金は月額制で定期の月1回の回収の場合、段ボール、運搬費、溶解処理、証明書発行手数料込みで4,950円(税込)、毎週定期回収プランは月額9,900円(税込)です。

サービスページURL:https://www.tobu-tdc.co.jp/service/recycle.html

【日本パープル】保護くん

日本パープルの保護くん(まもるくん)は、専用の鍵付き回収ボックスをオフィスに設置して書類を廃棄してくれるサービスです。回収はセキュリティ試験に合格した専門スタッフが行い、回収・運搬から機密処理完了まで追跡できるトレースシステムで記録します。

ツールを開けて破砕機への投入はすべてロボットが行うため、情報漏洩のリスクもありません。溶解処理した後は、機密抹消証明書と環境貢献度記載のエコ倶楽部報告書を発行してくれます。
料金はそれぞれのオフィスにあった回収ツールや回収頻度を見積もりしてくれるので、問い合わせが必要です。

サービスページURL:http://www.mamoru-kun.com/cancellation/

【ワラケン】セキュリティーパック21

ワラケンのセキュリティーパック21は、官公庁や金融機関が認めた機密書類処法と同じやり方で溶解処理する機密書類処分サービスです。集荷はゆうパックセキュリティ便を使用しています。

事前登録は不要で、必要なときに依頼できるので気軽に利用できます。料金は専用段ボールと送料に消費税が必要です。回収を依頼するエリアによって送料だけではなく段ボールの料金も変わるため、事前に確認しましょう。

サービスページURL:https://www.waraken.co.jp/security-pack-21/

【ワタコー】機密文書溶解処理サービス

ワタコーの機密文書溶解処理サービスは、段ボール、機密ボックス、直接持ち込みの3種類の溶解処理サービスを行っています。1箱から廃棄してくれます。回収は専用車が行い、処理が終了すればすぐにWeb上で各種証明書を発行してくれるので安心です。

段ボール箱回収コースの場合、3辺の合計が110cm未満の大きさの自分で用意した箱を使用できます。車両代込みで5箱まで7,000円、10箱まで8,500円、15箱まで10,000円と、数が多くなるほど安くなります。

サービスページURL:https://www.watakoh.com/kimitu/danborl/

機密書類の処分に関してよくある質問

https://pixabay.com/ja/photos/質問-疑問符-世論調査-問題-2736480/

機密書類の種類は?

機密書類には、外部に情報が漏れた場合に企業が受ける損害の大きさによって3種類に分かれています。一番重要度が低いのが社外秘文書、次に秘文書、そして最も重要度が高く厳重に管理しなければいけないものが極秘文書です。

機密書類を適切に廃棄しないとどうなる?

機密書類を適切に廃棄しない場合、企業の重要な情報が漏洩して同業他社との競争力が弱まるだけではなく、社会的に危機管理能力を問われ会社の信頼度が下がります。また、顧客の個人情報が悪用された場合は、損害賠償を請求される可能性もあります。

機密書類の処分方法は?

機密書類の処分方法には、シュレッダー処理、焼却処理、溶解処理、工場破砕などがあります。それぞれメリット・デメリットがあり、業者によって採用している方法は異なります。料金も処分費用の他に運搬料金が必要なところや各種手数料も含んだ価格を設定している業者があるので、いくつか見積もりを取るとよいでしょう。

まとめ

まとめ

企業が営業活動を行ううえで、機密書類を扱うことは避けられません。機密書類の適切な廃棄は法律で定められているため、機密書類を処分するときには十分に注意を払って正しく廃棄する必要があります。

自社の社員で廃棄するのが難しい場合は、機密書類廃棄を請け負う業者に依頼するといいでしょう。料金だけではなく、処分方法やセキュリティ対策について詳しく検討し、見積もりを比較して信頼できる業者を選んでください。

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