コラム

電子化とデジタル化の違いとは?それぞれの意味やメリットも解説

2023.02.01

電子化とは

電子化とは今まで紙で取り扱っていたものを、電子データへと変換することです。具体的な例として、以下のものが挙げられます。

  • 請求書や納品書をはじめとする契約関連書類
  • 映画や新幹線のチケット
  • 取扱説明書
  • 書籍
  • 小学校や中学校での一部教材など

上記の例のように、以前は紙で取り扱っていたものを電子化して取り扱うようになったサービスは数多くあるため、いくつか思い浮かぶ人もいるのではないでしょうか。
近年国が進めているペーパーレス化も紙媒体の電子化を指す言葉で、大手企業を中心に積極的に取り組まれています。
電子化やデジタル化のメリットやデメリットは後述しますが、データとしてPCやスマートフォン上で文書を扱えるようになれば、働く場所の変化や働き方も変わってくるでしょう。
特に新型コロナウイルスの流行で、リモートワークを中心とした働き方をする人も多くなったため、電子化は避けて通れない道といえるのではないでしょうか。

デジタル化とは

デジタル化は電子化と同義語だと思う方も多いですが、デジタル化とは、電子化したデータや情報を活用し、電子化の先に新たな価値を創造することです。
具体的には以下のように、デジタル技術によって今まで人が行っていた作業を効率化したり、新しい付加価値をつけたりといったことが挙げられます。

  • 感覚で行われていた技術者のスキルやノウハウをデータ分析し、見える化する
  • レコーダーなどで録音した音声データをPCに取り込み、処理をする
  • 紙の帳簿に記録されていた情報をデータとして変換し、活用す

デジタル化を行うことにより作業の効率化だけでなく、人的ミスの防止やコスト削減にも繋がるため、多くの企業が積極的にデジタル化へと取り組んでいます。

電子化とデジタル化の違い

電子化とデジタル化は、以下の違いがあります。

  • 電子化:紙媒体の資料を電子データへと変更すること
  • デジタル化:電子化されたデータを共有するなどして、業務負担を軽減していくこと

電子化の例で挙げた、契約書について見ていきましょう。電子化によって契約書をPC上で表示できるようになったとしても、それだけではデジタル化したとはいえません。

電子化された契約書を表示し、電子署名やタイムスタンプを利用して本人確認を行い、契約を締結できるようにするまでがデジタル化です。

上記の例で挙げた新幹線や映画のチケットも同様で、スマートフォンに表示させるだけではなく、確認スタンプが押せたり、座席が表示できることではじめてデジタル化といえます。
電子化とは、デジタル化するまでの過程の一部と考えるとよいでしょう。これまで人の手が必要だった作業をデジタル化することで、より一層人間にしか行えない仕事にリソースを使えるようになります。
電子化・デジタル化を効率良く行うために、社内のどこから手をつければ良いのか、全体の業務内容を俯瞰して考えることが大切です。

電子化・デジタル化のメリット

電子化やデジタル化を行うメリットは、以下の4つです。

  1. ペーパーレス化を推進できる
  2. 情報管理がしやすくなる
  3. 手続きがスムーズになる
  4. リモートワークを推進できる

順番に見ていきましょう。

ペーパーレス化を推進できる

電子化やデジタル化を行うことで、ペーパーレス化の推進ができます。企業がペーパーレス化を行うことで得られるメリットは、以下のとおりです。

  • コスト削減
  • 企業のイメージ向上

これまで紙の文書でかかっていた印刷代や、用紙代のコスト削減が可能となります。
またペーパーレス化の推進は、環境問題やサステナビリティへの取り組みの一環とも捉えられるため、森林資源の保護やゴミの削減に寄与することができるでしょう。ペーパーレス化を通じて自然保護へと繋がる姿勢をHPなどでアピールすれば、SDGsに積極的に取り組む企業であるとアピールもでき、イメージの向上にも繋がります。

情報管理がしやすくなる

電子化やデジタル化を行なってPC上でデータとすることで、情報管理がしやすくなるメリットもあります。紙媒体で文書を保管しておくと、以下のような悩みに直面しがちです。

  • ファイリングなどのスペースが必要
  • 目的の情報を探すのに時間がかかる
  • 情報を修正する場合は印刷し直さなければならない

従来の紙での保管方法は、ファイリングなどによって、多くのスペースが必要だったことでしょう。
文書が大量になればなるほど目的の情報を探すのに時間がかかるだけでなく、情報を変更したいときにも再度、印刷し直さなければなりませんでした。
電子化・デジタル化を行えば、ファイルを保管しておく物理的な場所は必要なく、目的のデータは検索機能で探せます。変更や追加も容易にできるようになり、情報管理が非常に楽になるでしょう。

手続きがスムーズになる

電子化・デジタル化を進めることにより、以下のように各種手続きがスムーズになります。

  • 納品書や請求書のやり取り
  • 学校への入学書類の提出
  • 本社から支店へ資料を配布する時間

納品書や請求書のやり取りは、電子化によって手続きがスムーズになったものの一つです。従来製品を買ってもらった後に支払い情報が記載してある請求書は、会社で作成し、封筒に入れて発送し、相手に受け取ってもらう必要がありました。

しかし、データとしてお客さまのメールアドレスに送ることで、手間や時間を大きく省けます。
また、高校や大学への入学書類も同様です。入学願書を受け取りに学校まで出向く必要がありましたが、現在では多くの学校のHPで、オンラインで願書提出ができるようになっています。
全国に支店を持つ会社の場合、デジタル化によって、本社から支店へ資料を配布する必要がなくなります。電子化・デジタル化によって手続きがスムーズになることで、時間や手間が大幅に削減でき、業務の効率化へと繋がります。

リモートワークを推進できる

電子化・デジタル化をすることで従来の業務をPC上で行えるようになれば、働く場所がオフィスだけでなく自宅などにも選択肢が広がるため、リモートワークの推進にも繋がります。場所の制限がなく業務が行えるので、今回の新型コロナウイルスの流行や、災害などにおける緊急事態下でも大きな影響がなく、事業の継続が可能です。
ただし、リモートワークで重要なのは、文書の電子化やデジタル化だけではありません。

  • オンライン会議ツール
  • ビジネスチャットツール
  • オンライン署名など

オフィス外での業務が滞り無く行えるよう、電子化・デジタル化だけでなく、上記のツールの導入も検討し、リモートワークを推進していきましょう。

電子化・デジタル化のデメリット

電子化・デジタル化のメリットを見てきましたが、逆にデメリットとして挙げられるのは、以下の3点です。

  • 人件費やツールの導入・運用コストがかかる
  • 社内理解を得る必要がある
  • セキュリティ対策強化が必要になる

順番に見ていきましょう。

人件費やツールの導入・運用コストがかかる

電子化・デジタル化をしていく中でのデメリットは、人件費やツールの導入、または運用コストがかかる点です。
デジタル化の推進にはさまざまなメリットがありますが、最初にITツールを導入する必要があるため、以下の費用がかかります。

  • デバイスやソフトの購入
  • ネットワーク環境の整備
  • インターネットの接続環境
  • 災害時の無停電電源装置などの設備導入など

またアナログからデジタルへと移行する際、さまざまなパターンをシミュレーションする必要があり、人件費も使わなければいけません。
メリットで見てきたように、デジタル化は業務の効率化や情報管理の面で企業にとってプラスとなる部分が多くありますが、初期費用や運用コストには留意する必要があります。
金額の問題は最初によく話し合っておかなければ、後々トラブルに発展する可能性もあります。将来的に削減できるコストや考え方、初期費用や運用コストを提示し、よく検討しましょう。

社内理解を得る必要がある

電子化・デジタル化に移行していくにあたり、社内の理解を得る必要があります。これは、実際に電子化やデジタル化の影響を最も受けるのが、現場で働く従業員であるためです。
大きなメリットがあり、会社のためと決断しデジタル化に踏み切っても、従来のやり方から変わってしまうと反抗心を抱いてしまう人もいます。
従業員をはじめ、社内理解を得るためにまず伝えるべき内容は、以下のとおりです。

  • なぜデジタル化が必要なのか
  • 自分たちにどのようなメリットがあるのか

基本的なデジタルに関する勉強会やセミナーの開催もおすすめです。デジタル化の推進に向け、決定権のある人に意見を言えるよう場を設けるなどの柔軟な対応もして、社内理解を深めていきましょう。

セキュリティ対策強化が必要になる

電子化・デジタル化を行う際、セキュリティ対策の強化が必要になります。デジタル化が進めばオンラインでデータのやり取りを行うケースも増えるため、自社で蓄積してきたノウハウや個人情報などの重要な情報は、決して漏洩させてはいけません。
セキュリティ対策の強化は最も慎重になるべき点です。データ化された文書は手書きの紙と異なり、知識のあるものによる改ざんやコピーが簡単に行えます。
そのため、以下のような対策は必須といえるでしょう。

  • セキュリティ対策ツールやサービスの導入
  • 情報セキュリティポリシーの制定
  • 従業員のセキュリティ対策への知識向上

特に従業員のセキュリティ対策への知識向上は必須で、定期的な勉強会を行い、情報セキュリティ教育や、事例を伝えて実際に自分が被害に遭ったらどうなるかを想像してもらうことが大切です。
万が一、ウイルス感染やネットワークへの不正侵入により情報漏洩が起きてしまえば、企業の信用に関わります。電子化・デジタル化された情報を守るため、セキュリティ対策はしっかりと行っておきましょう。

デジタル化の3つのステップ

実際にデジタル化を行うには、以下の3つのステップを踏む必要があります。

  • デジタイゼーション
  • デジタライゼーション
  • デジタルトランスフォーメーション

3ステップと書きましたが、最終的にデジタルトランスフォーメーションが実現できれば、順序は関係ありません。それぞれのステップについて、具体例とともに見ていきましょう。

デジタイゼーション

デジタイゼーションとは、ITシステムを導入して一部や特定の業務を効率化することです。業務の中で一部分だけデジタル化を行い、コストの削減や、業務の効率化を目指します。

デジタイゼーションの具体例

デジタイゼーションの対象となる具体例として、以下が挙げられます。

  • 顧客情報
  • 資料の閲覧
  • 契約書
  • メールや書類の確認・承認作業
  • 勤怠管理 など

従来人の手作業で行われていたことをデジタル化することが、デジタイゼーションです。

デジタライゼーション

デジタライゼーションとは、デジタルツールを活用し、特定の業務プロセスをまるごとデジタル化することです。たとえばツールを導入し、部署単位ではなく、部署を超えてワークフロー全体を横断的にデジタル化し、効率化を図ります。

デジタライゼーションの具体例</h4>

デジタライゼーションの具体例には、以下のものが挙げられます。

  • IoTやロボットの活用による業務全体のオンライン化
  • 定型業務の自動化
  • 見込み顧客に対するフォロー体制のオンライン化

デジタライゼーションはデジタイゼーションから一歩進み、より全体のデジタル化を行えるようにしているイメージです。たとえばツールの活用により、見込み顧客が新サービスを利用する動きを検知したとしましょう。
導入したツールは即座に見込み顧客の動きを通知してくれるため、私達は見込み顧客に対するフォロー体制を整え、即座に対応する仕組みを構築します。このように、業務全体の効率化を測っていくのがデジタライゼーションです。

デジタルトランスフォーメーション(DX)

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、企業がAIやIoTなどのデジタル技術を活用し、業務プロセスの改善だけでなく製品やサービス、ひいてはビジネスモデルそのものを変革することです。変革はビジネスモデルに留まらず、組織や企業文化、風土にも及びます。デジタルトランスフォーメーションを行うことで、差別化や、競争優位性の確立が可能です。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の具体例</h4>

デジタルトランスフォーメーションの具体例には、以下のものが挙げられます。

  • 3Dモデル・ARを活用した診断の提供を行い、機械故障時のダウンタイムを低減した(製造業)
  • 独自のサービスを開発し、地域のキャッシュレス決済の普及に貢献した(金融業)
  • LINEの簡単な入力で、おすすめ物件のレコメンドと、非対面のモデルルームの見学予約実施可能とした(不動産業)

上記は一部ですが、デジタルトランスフォーメーションに成功した企業は数多く存在します。デジタルトランスフォーメーションは、ただ単に既存のツールやクラウドを活用しただけのものではなく、「データやデジタル技術を駆使し、関わる事象すべてに変革をもたらすこと」です。

電子化とデジタル化の違いに関するよくある質問

電子化の意味は?

電子化とは、従来紙で取り扱っていた書類などを、電子データへと変換することです。身近な例としては請求書や納品書、映画や新幹線のチケット、取扱説明書、書籍などが挙げられます。
近年国が積極的に進めようとしているペーパーレス化も電子化と同じ様に考えられます。電子化を行って書類をデータとして扱えれば、働き方の多様化にも繋がるでしょう。

デジタル化の意味は?

デジタル化は電子化したデータや情報を活用し、更に新たな価値を想像することです。具体的には今まで紙の帳簿に記載されていた情報をデータに変換し、活用することなどが挙げられます。
情報の管理をPCに任せることで、安易な人為的ミスがなくなるほか、ミスによりかかるコストの削減にも繋がるでしょう。デジタル化のメリットを感じ、近年多くの企業がデジタル化への取り組みを始めています。

電子化とデジタル化は何が違う?

電子化が紙媒体の資料を電子データへと変更するだけの作業であるのに対し、デジタル化は電子化されたデータを共有・活用することにより、業務負担を軽減していくことです。電子化はデジタル化の作業のひとつと考えるとよいでしょう。
今まで人の手で行なっていた作業をデジタル化することにより、企業としては、本当に人の手でしか行えない業務に人を充てられます。

まとめ

今回は電子化とデジタル化の違いやメリット、デメリットやデジタル化を行うための3つのステップを紹介しました。似た意味で捉えられがちな電子化とデジタル化ですが、電子化はデジタル化の一部であることが理解できたでしょうか。
多くのメリットを持つ電子化・デジタル化は、これからの社会に必要な技術です。デジタル化を行う3つのステップを参考に、ぜひ取り組んでみてください。

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